KZから新作ワイヤレスイヤホン「Sora」が発売されました。
エントリーモデルに位置づけられる本機は、ノイズキャンセリングや外音取り込みといった機能こそ非搭載ですが、約3500円という価格でコストパフォーマンスを重視したTWSです。
この価格帯でもKZらしい音質がなのでしょうか?
今回は実機を使い、音質や操作性を中心にレビューしていきます。
パッケージ

パッケージは有線イヤホンのエントリーモデルとほぼ同じ、手のひらサイズです。
デザインもシンプルで、無駄のない印象。


裏面には製品の仕様などが記載されています。
開封すると、中には充電ケースと、イヤーピースが入った箱が収納されています。
アクセサリー

セット内容
- 充電ケース
- イヤーピース(L/M/Sサイズ)※Mサイズはイヤホン本体に装着済み
- 説明書
必要最低限の付属品が揃っています。
イヤホン・充電ケース
イヤホン本体


イヤホン本体は、一般的なショートスティック型のイヤホン本体です。
ノズルはやや大きめの楕円形になっています。
同ブランドの「Carol」とほぼ同じ形状です。
装着感


重量は片側5gで、ショートスティック型としては平均的です。
装着感は良く、動いても外れることなく安定しています。
充電ケース


充電ケースは円形でコンパクトなサイズで、31.6gと軽量です。
開口部が広いためイヤホンが取り出しやすいのですが、時々開けにくいと感じることもあります。
充電は、LEDインジケーターの下にあるUSB Type-Cポートから行います。
気になったのは、イヤホンを収納した状態でケースを揺らすと、内部からカタカタと音がすることです。
揺れていても問題なく充電はされていますが、もう少しイヤホンがしっかりと固定されると安心感があると感じました。
スペック

連続再生時間 | イヤホン再生時間:5時間 |
ケース併用:約25時間 | |
Bluetoothバージョン | Bluetoothバージョン 5.4 |
対応コーデック | SBC / AAC |
イヤホンのバッテリー持続時間は、公式には5時間とされていますが、実際にSBC接続で使用したところ、6時間使用できました。
コーデックはSBCとAACの2種類のみとなっています。
また、低遅延対応のハイパフォーマンスモードが搭載されています。
「Sora」にはダイナミックドライバーを搭載していますが、振動板の詳細は公表されていません。
技適マークはパッケージと充電ケース内部の両方に記載されています。
日本国内でも安心して使用できます。
使用方法
イヤホンを充電ケースから取り出すと、自動でペアリングモードに入ります。
2回目以降は、デバイスに自動で接続されます。
タッチ操作
左イヤホン | 右イヤホン | |
タップ | 再生/一時停止 | |
2回タップ | 前の曲 | 次の曲 |
3回タップ | パフォーマンスモード切替 | |
2秒長押し | アシスタント起動 |
サウンドチェック
音質

- 使用デバイス:Google Pixel 7a
- 使用アプリ①:Amazon Music ※EQ未設定
- コーデック :AAC
- イヤーピース:付属品イヤーピース(Mサイズ)

バランスの取れた音質で、各音域が自然に響き渡ります。
ドンシャリとまでは言いませんが、高音と低音がしっかりと前に出てきます。
高音域
高音域は明るく華やかで、透明感のある美しい響きが印象的です。
空気感を多く含んだ澄んだサウンドが楽しめます。
ただし、解像度はやや物足りず、楽曲によっては輪郭が曖昧に感じることがあります。
また、音量を上げすぎると、ピーキーになりやすい傾向も見受けられます。
中音域
中音域はハッキリとしていて、コシのある音が特徴です。
こもった音だろうと思っていましたが、開放的で抜けの良い音でした。
全体の音域バランスが良いので、中音域のスペースも十分に確保されています。
この聴いていて心地よい中音域は「Sora」のストロングポイントだと感じました。
低音域
低音は下から支えるような押し上げ感があり、キレも十分です。
深さは控えめながらも迫力があり、ドラムやベースをしっかりと表現しています。
定位・音場
定位感は特に問題なありません。
音場はコンパクトに収まっており、広がりこそ感じられませんが、窮屈さはなく自然な聴き心地です。
まとめ
正直、価格を考えるとあまり期待していませんでしたが、実際にはしっかりとした音質で驚きました。
良かった点は、低音に押し上げ感があり、安定した鳴り方で心地よかったこと。
中音域の音抜けが良く、こもった音にならなかった点も評価できます。
気になった点は、高音域の解像度がいまひとつ。
ですが、価格を考慮すれば十分納得できる範囲です。
また、他のTWSに比べて、デバイスの音量を少し上げる必要がある点も気になりました。
イヤーピースの交換をおススメします。
個人的には「AZLA SednaEarfit MAX」との相性が非常に良かったです。
機能
接続品質
日常使用において途切れはなく、接続は安定していました。
対応コーデックはSBCとAACのみと少なめですが、接続は安定しており、快適に使用できるメリットがあります。
マイク
通話に関しても特に問題はありませんでした。
LINE通話で喋る側・聞く側の両方をテストしましたが、いずれもクリアに聞こえました。
総評

ノイズキャンセリングなどの機能を省くことで価格を抑えた、手軽に使えるワイヤレスイヤホン。
約3500円という価格ながら、肝心の音質はさすがKZ。
コストを削っても音作りに妥協はなく、しっかりとしたクオリティに仕上がっています。
「とにかく手軽で音の良いワイヤレスイヤホンが欲しい」
「ノイキャンや外音取り込みはいらないから、安くてちゃんと聴けるTWSを探している」
――そんな方にとって、まさにぴったりな選択肢だと思います。
少し乱暴な言い方かもしれませんが、ある程度「気軽に、雑に」使えるイヤホンは一つ持っておくと何かと重宝します。
もちろん、ノイズキャンセリングや外音取り込みなどの機能を求めるなら「KZ XTRA」などの上位モデルを選ぶのが良いでしょう。
購入方法
KZ『Sora』は、Amazon(KZ ACOUSTICS公式)にて約3500円で購入可能です。
商品の発送はKZ公式ストアからとなり、国内から発送されるわけではないので、到着までに少し時間がかかることがあります。
今回は特別に15%オフで購入できるクーポンをご用意いただきました。
購入時にクーポンコード【NPKF8NYQ】を入力すると、2999円で購入できます。

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