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HIDIZSイヤホンレビュー

HIDIZS『MP143 Salt』レビュー。

8月8日、KickstarterにてHIDIZSの新作イヤホン「MP143 Salt」のクラウドファンディングが開始されました。
MP143 Saltはクジラをイメージしたデザインで、14.3mmの大型平面磁気ドライバーを搭載しています。
通常159ドルのところ、プロジェクトの数量限定超早期購入で、79ドルにて購入可能です。
今回、MP143を先行して試聴する機会をいただいたので、詳細なレビューをお届けできればと思います。
さあ、クジラと共に音の海を泳いでみましょう。

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パッケージ

HIDIZSらしい、黒を基調としたシンプルで高級感のあるパッケージデザインとなっていました。
パッケージの裏面には、MP143の仕様が詳しく記載されています。

MP143は予想以上にコンパクトなサイズ感でした。
また、パッケージはほとんどが紙製で構成されており、HIDIZSの環境への配慮が感じられます。
強度の心配もなく、通常の輸送であれば問題なく耐えられるよう設計されているようです。
本体以外にも、様々なアクセサリーが同梱されていたので、詳しく見ていきましょう。

アクセサリー

セット内容

  1. シリコンイヤーピース(白濁色): 高音タイプ S//M/Lサイズ
  2. シリコンイヤーピース(黒色) : バランスタイプ S//M/Lサイズ
  3. サウンドチューニングフィルター:2セット
  4. ケーブル:3.5mm、4.4mm選択式、0.78mm2Pinコネクタ
  5. イヤホンケース
  6. 説明書、ギャランティカード

充実したセット内容で、様々なアクセサリーが付属していました。
交換式のサウンドチューニングフィルターが2セット付属しています。
イヤホン装着済みのフィルターを合わせると計3種類のチューニングが可能です。

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イヤホン

ビルド

MP143はザトウクジラがモチーフとなっているようで、フェイスプレートにはクジラの模様が刻まれています。
アルミ製の筐体は7.8gと、他の金属製イヤホンに比べて軽量です。
MP145に比べるとコンパクトになったようで、この重量に納得です。
CNC加工されたMP143のビルドクオリティは非常に高く、しっかりと作り込まれています。
ソケットは0.78mm2Pinタイプで、ケーブルの差し込む向きに戸惑いました。

ノズル径(交換式フィルター部)は6.2mm、ステム径5.7mmと太く、付属のイヤーピースを装着が少し大変でした。
イヤホンは薄く、平べったい形状をしています。
具体的には、TRUTHEAR HEXAを平らにして大きくしたイメージです。
耳への装着感が良かったのは意外でした。
耳全体にピッタリとフィットし、重さやサイズはあまり気にならず、長時間使用しても違和感がありません。

スペック

ドライバー 14.3mm Planar
感度 103dB
インピーダンス 17Ω
周波数帯域 20Hz-40kHz

MP145と同様に、チューニングはハーマンターゲット2019に準拠しています。
MP145のドライバーサイズが14.5mmだったのに対し、MP143は14.3mmとわずかに小型化されました。
ハウジングサイズも同様にコンパクトになり、MP145の廉価版というわけではありません。

サウンド

使用環境

  1. アンプ   :TOPPING L30(SE接続)
  2. DAC    :TOPPING E30(AK4493)
  3. ケーブル  :付属ケーブル(4.4mmから3.5mmへ変換)
  4. イヤーピース:付属イヤーピース(バランスタイプ)
  5. フィルター :RoseGold
  6. エージング :15時時間

音質

第一印象は「あ、コレ、当たりだ。」です。
金属筐体、平面駆動型ドライバーのイヤホンは勝手に寒色系というイメージがありましたが、MP143は暖色系に分類されると思います。
知らず知らずにボリュームが上がっていて、楽曲が楽しくなるイヤホンです。

高音域

音は滑らかで、高音域を含めどの音域にもピークを感じさせない余裕のあるサウンドです。
一番上の音域は非常に穏やかで、耳に刺さるような鋭い高音は全く感じられません。
そのため、長時間聴いていても疲れません。
しかし、決して解像度が低いわけではなく、繊細なニュアンスまでしっかりと捉えます。

中音域

女性ボーカルがピッタリと合い、豊かな倍音と表現力あふれる歌声が楽しめます
まるで目の前で歌っているかのような臨場感があり、空間表現が素晴らしい。
特に、楽器の音の生々しさは特筆もので、ゾクッとすような音を久しぶりに体験しました。
音数が多く、混み合った部分でも音が分離して聴こえるため、詰まり感や窮屈さはありません。

低音域

低音は、厚みがあり、キレと弾みのある力強いサウンドです。
全体で一番前に出ている音域です。
強めのキックは、まるで目の前で鳴らされているかのようにズシリと重く、臨場感があります。

定位・音場

音場が広く、特に奥行き感が際立っており、臨場感あふれるサウンドを楽しめます。
また、定位感も優れています。

アンプ・ケーブル・イヤーピース

サウンドチューニングフィルター

SilVerは高音寄り、Redは低音寄りといった印象を受けました。
RoseGoldは中間に位置しており、MP143の標準的なフィルターですね。
自分の好みや、変化を楽しみたい場合に、フィルターを交換して楽しむことができると思います。
交換自体はノズルを回して取り換えるだけで簡単です。

イヤーピース

MP143には2種類のイヤーピースが付属していますが、大きな音質の変化は感じられませんでした。
付属のイヤーピースでも十分ですが、自分に合ったイヤーピースに交換することをおすすめします。
せっかく素晴らしい音質のイヤホンなので、音質を大きく変えてしまうようなイヤーピースではなく、元のサウンドを最大限に引き出せるようなものが理想的です。

アンプ

ドングルDACを中心に様々なアンプでMP143を鳴らしてみました。

・HIDIZS SD2(SE接続)
全体のサウンドは若干薄くなるものの、十分に駆動することができます。
SD2のコンパクトな筐体により、手軽に高音質なリスニングが楽しめます。
ただし、SD2の接続端子は3.5mmプラグのみである点に注意が必要です。

・HIDIZS S8 Pro Robin(バランス接続)
様々な組み合わせを試した結果、特に相性が良いと感じました。
特に高音域のクリアな表現力が際立っていました。
十分な音量も確保できます。

平面駆動型のイヤホン・ヘッドホンは、仕様にあるインピーダンスや感度以上に駆動力を必要にすることが多いです。
MP143も例外ではなく、インピーダンスが17Ω、感度が103dBであっても、スマートフォンに直接接続するだけでは、その性能を十分に引き出すことは難しいでしょう。
ドングルDACより高い出力を持つアンプで鳴らしてあげてください。
特に、据置型のアンプとの組み合わせは、MP143のポテンシャルがを発揮することができます。

総評

難しいことは言いません。
音質、音場など、どの面においても高いレベルに仕上がっており、弱点と言える部分は見当たりません。

MP143 Saltは、誰にでもおすすめできる、ぜひ一度聴いてほしいイヤホンです。
キックスターターで安く手に入れれたらラッキーですね。

販売情報

MP143 Saltの定価は159ドルですが、今回のKickstarterプロジェクトでは、特別価格にて購入可能です。
数量限定超早割は79ドル早割は99ドルで支援可能です。
さらに、ドングルDACとのバンドルセットも用意されており、お得に手に入れることができます。

Kickstarter – MP143 Salt

Just a moment...


HIDIZS公式サイト – MP143 Salt

HIDIZS MP143 Salt 14.3mm Large Planar HiFi In-ear Monitors

以前からこのモデルについてHidizsとお話させていただいていますが、Hidizsが非常に力を入れているモデルであることが伝わっていました。

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