KZから新作ワイヤレスイヤホン「Carol」が発売されました。
価格は約36ドル(5,000円)という低価格ながら、ノイズキャンセリング機能や外音取り込みなど、必要な機能を搭載しています。
以前レビューした同ブランドのXTRAは、音質や機能共に満足できるワイヤレスイヤホンでしたが、果たしてこの価格帯でも、高いクオリティを見せてくれるのでしょうか?
早速、Carolをレビューしていきましょう。
パッケージ
パッケージはKZらしいコンパクトサイズで、シンプルなデザインです。
裏側にはCarolの特徴が記載されています。
パッケージを開けると、充電ケースが収納されていました。
充電ケースは、カバーと保護フィルムでしっかりと守られており、傷一つありませんでした。
さらに、中にはアクセサリーも同梱されていたので、詳しく見てみましょう。
アクセサリー
セット内容
- 充電ケース
- イヤーピース:S/M/Lサイズ ※Mサイズはイヤホン本体に装着済み
- 説明書
付属品は必要最低限のものとなっています。
イヤーピースは、一般的な有線イヤホンに付属しているものとは異なり、楕円形をしています。
イヤホン
形状は、ワイヤレスイヤホンで主流のショートスティック型を採用。
イヤホン全体が透明で、内部の構造が見えてカッコいいです。
ノズルは楕円形となっており、付属イヤーピースの形状の意味が分かりました。
イヤホンは片耳4.9gと軽量で、長時間使用しても耳への負担が少ないです。
防水性能に関する記載がないため、水濡れには注意が必要です。
装着感
装着感は良好で、耳への圧迫感や痛みも感じませんでした。
歩行時も耳から落ちることはなく、安定して装着できます。
充電ケース
充電ケースは丸型で、コンパクトです。
ベースはKZ XTRAと同じ充電ケースの様です。
ワイヤレス充電は不可、充電用のUSB-Cポートは、ケース背面に備えられています。
イヤホン本体はマグネットの力で簡単に収納できますが、取り出す際に少し掴みづらく、取り出しにくいと感じることがあります。
イヤーピースを交換しても、充電ケースにしっかりとイヤホンが収まります。
充電ケースのバッテリー残量は、ロゴの色で確認できます。
赤色はバッテリー残量が少なくなっていることを、緑色は通常の状態であることを知らせてくれます。
スペック
連続再生時間 | イヤホン再生時間:7時間 |
ケース併用:約42時間 | |
ドライバー | ダイナミックドライバー |
Bluetoothバージョン | Bluetooth 5.3 |
対応プロファイル | A2DP/AVRCP/HFP/HSP |
対応コーデック | SBC/AAC |
充電ポート | USB-C |
重量 | イヤホン片側4.9g |
ケース43.1g |
対応コーデック
コーデックはLDACやaptXには対応しておらず、SBCとAACのみの対応です。
3つのモード搭載
- ノイズキャンセリング深度55dBのANCモード
- 周囲の音を取り込みながら音楽を楽しめるTransparencyモード
- 低遅延を実現するHigh Performanceモード
計3つのモードを搭載し、様々なシーンに合わせた使い方が可能です。
マルチポイント機能
2台のデバイスと同時に接続でき、切り替えもスムーズに行えました。
使用方法
初めて充電ケースからイヤホンを取り出すと、ペアリングモードになりました。
2回目以降は、登録済みのデバイスに自動接続されます。
イヤホンのタッチ操作
左イヤホン | 右イヤホン | |
---|---|---|
タップ | 再生/一時停止 | |
2回タップ | 曲戻し | 曲送り |
3回タップ | ハイパフォーマンスモード切替 | |
2秒長押し |
ノイズキャンセリング/ 外音取り込みモード切替 |
アシスタントを起動 |
電源OFF…左右6秒長押し
ペアリングモード…電源OFF時に左右7秒長押し
リセット…ペアリングモード時に左右4回タップ
基本的な操作は、KZ XTRAや一般的なワイヤレスイヤホンと変わりません。
また、KZには専用アプリがないため、EQによる音質調整はオーディオプレイヤー側で行います。
細かな設定はできませんが、特に不便だと感じませんでした。
音質
- 使用デバイス:Google Pixel 7a
- 仕様アプリ :Amazon Music ※EQ未設定
- コーデック :AAC
- イヤーピース:AZLA SednaEarfit MAX for TWS
全体的にフラットな音ですが、低音と高音はやや強調されている印象です。
自然でクセのない音色で、非常に聴きやすいと感じました。
音がこもる感じはなく、クリアなサウンドです。
音量を上げたり、楽曲によっては音の分離感が損なわれる印象を受けますが、ワイヤレスイヤホンとしては十分な音質と言えるでしょう。
全体的に軽快なサウンドで、ノイズキャンセリングをオンにすると、音が引き締まり、力強い印象になります。
個人的には、AAC接続でノイズキャンセリングをオンにし、イコライザーで調整することで、より高音質なサウンドを楽しめると思います。
機能
ノイズキャンセリングの性能は、KZ XTRAや水月雨 夢回 – Golden Agesと同程度。
手のひらで両耳を軽く塞いでいるような、自然な遮音性となっています。
近くの物音や話し声は多少聞こえますが、圧迫感はあまり感じません。
外音取り込み機能は、周囲の音を十分に拾ってれます。
ただし、気にならない程度ですが、ホワイトノイズが入ります。
LINEで通話テストをしましたが、マイクの音声はクリアで、問題なく通話可能でした。
バッテリー駆動時間は、コーデックをSBCで使用した限り、おおよそ公表値通りでした。
接続品質
iPhone12、Google Pixel 7aでAACで接続し、長時間使用しました。
安定した接続品質で、接続切れやプツプツと不安定になることなく快適に使用できました。
遅延
Device / OS | TWS / Bluetooth | Mode | CODEC | 1st try | 2nd try |
---|---|---|---|---|---|
Google Pixel 7a / Android 14 |
Carol / Bluetooth 5.3 |
High Performance Mode / ON | SBC | 164ms | 154ms |
AAC | 260ms | 235ms |
低遅延モードであるHigh Performance Modeにて、遅延を測定してみました。
測定環境下では、公称値の55msという数値には到達しませんでした。
SBCとAACを比較したところ、約100msの遅延差が見られました。
普段使いでは遅延はほとんど気になりませんでしたが、音にシビアなゲームでは、違和感や遅延が気になる可能性があります。
使用アプリ:Superpowered Mobile Audio Latency Test App
総評
5000円程度の価格ながら、ノイズキャンセリングや外音取り込み機能は十分な効果を発揮していました。
音質は、KZらしい味付けがほんのり感じられますが、万人受けするようなサウンドに仕上がっていました。
XTRAは、有線イヤホンユーザー向けのKZらしい個性的な音色のTWSでした。
今回のCarolは、手頃な価格とショートスティック型というデザインで、より広い層のユーザーをターゲットにしたモデルだと感じました。
レビュー用のサンプル機には技適マークがの表示がありませんでしたが、販売されているCarolは技術認証済みのパッケージに更新されているとのことです。
※本レビューは、技適未取得機器を用いた実験等の特例制度にに基づき届け出を行い、実施しております。
購入方法
KZ Carolは、Amazonと公式販売サイトで販売中です。
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