KZから発売された新作イヤホン「Vader」は「High-Resolution（ハイレゾ）」バージョンと「Balanced（バランス）」という2種類の音質タイプがあります。
どちらのタイプも価格は約6000円です。
今回はハイレゾバージョンのレビューをお届けします。
ドライバーはダイナミックドライバー3発という構成です。
さぁ（あ、やっぱりスイッチあるんだ…）な、Vaderを見ていきましょう。
パッケージ
KZのパッケージは、大きく分けて2種類あります。
主にエントリーモデルで使用されている白いパッケージは、Vaderのようなシンプルなデザインです。
また、1万円前後の価格帯は、黒色で高級感のあるデザインが採用されています。
アクセサリー
セット内容
- イヤーピース（シリコンタイプ）：S/M/Lサイズ
- イヤーピース（フォームタイプ）：Mサイズ ※本体に装着済み
- ケーブル：3.5mmL字プラグ、QDCコネクタ
- チューニングスイッチ切替用ピン
- 説明書
今回はイヤーピースが黒いですが、いつものセットですね。
イヤホン
ビルド
濃いブロンズ色のフェイスプレートには、白文字で「Vader」とデザインされています。
フェイスプレート及び筐体の半分は亜鉛合金製で、ダイカスト一体成型によりビルドクオリティが素晴らしいです。
重量は片側約8.8gと、平均的なイヤホンよりも重めの部類ですが、装着感が良いので、長時間装着しても重さを感じることはありませんでした。
また、長時間音楽を聴いても耳が痛くなることはありませんでした。
樹脂部分は透明度が高く綺麗です。
ノズル口の太さは6mm、ステムは5.1mmと一般的な太さなので、どのイヤーピースでも問題なく装着できます。
そして、やっぱり、チューニングスイッチが搭載されており、自分好みの音質に調整することが可能かもしれません。
スペック
| ドライバー | 8mm Dynamic Driver ×3 |
| 感度 | 101-103dB |
| インピーダンス | 15-20Ω |
| 周波数帯域 | 20Hz – 40kHz |
Vaderは、8mmのダイナミックドライバーを3基搭載しています。
チューニングスイッチ
チューニングスイッチの切り替えにより、上記のように音質が変化します。
大きな変化はありませんが、ポチポチと変えるのも楽しいかと思います。
筆者は切り替えをせず、全てOFFで使用しています。
サウンド
使用環境
- アンプ ：TOPPING L30
- DAC ：TOPPING E30（AK4493）
- ケーブル ：KZ OFC銀メッキアップグレードケーブル90-3 (OFC-Silver) ※終売品
- イヤーピース：SONY EP-EX11M
- エージング ：10時間
- スイッチ ：全てOFF
音質
第一印象は、かなり尖った音だと感じました。
かなり明るいです。
高音域がかなり強調されており、シャープな印象を受けました。
高音域
高音域は解像度感が高く、見通しの良いクリアな音が楽しめます。
派手さがあり、かなり明るく、若干のシャリつきがありました。
楽曲によってはシンバル類が刺さります。
また、聴き疲れしやすいかと思います。
中音域
中高音域の音は近く、特にボーカルは顕著に表れて近い。
近くはあるのですが、音に奥行きを感じることができます。
ZSNやZSTXなどのハイブリッド機と比べての音の厚みもしっかり感じ取れます。
低音域
低音域は弾むような力強さと、しっかりとした存在感を持っています。
キレのある速いアタックと、程よい余韻を残します。
中高音域を邪魔せず、しっかりと主張して迫力を出す。
この低音域のバランスと質は、個人的には気に入っています。
定位・音場
音場は普通～やや広めで、DD3発の豊かな低音と響きが、音に奥行きを与えています。
空間表現が上手で、楽器や歌声が立体的に感じられ、臨場感を味わえます。
各楽器や歌声が明確に定位し、聴き取りやすいのも良い印象です。
アンプ・ケーブル・イヤーピース
ケーブルとイヤーピースは、交換が必須だと思います。
使用環境に書いた安いイヤーピース、ケーブルでも十分に良い音で鳴らすので、自分に合ったものに交換してあげてください。
また、スマートフォン直挿しでも十分に音質を楽しむことができました。
感度の数値やDD3基のドライバーを十分に駆動できるか疑問でしたが、据え置きアンプと大差ない音圧を感じることができました。
Balanced version
Vaderには、2種類のバージョンがありますが、簡単に言えば、高音域に重点を置いた「High-Resolution」バージョンと、低音域に重点を置いた「Balanced」バージョンとなります。
Sat03 Labsのラボメンは「Balanced」バージョンを聴きましたが、CCA Trioとの違いはほとんど感じられなかったようです。
総評
ハイレゾバージョンはかなり特徴的な音質なので、好みが分かれるイヤホンだと思います。
水月雨のステラリスほどではないものの、高音域は明瞭で明るい音質です。
一方で、ステラリスにはない力強い中低音域も持ち合わせています。
高音域が強調された音質が好きな人には、特に好まれるのではないでしょうか。
販売情報
KZ Vaderは各販売サイトにて購入できます。
また、Vaderには、2種類のタイプがあるので、欲しいタイプを間違えないように選択してください。
Amazonでは「プロ。」がハイレゾバージョン、「ルール。」がバランスバージョンかと思いますので、購入の際はよくご確認ください。
また、詐欺出品被害等防止のため、Amazonの販売元はKZ official shopからご購入ください。
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