CCZ 「DC02」は、同ブランドの「Melody」と「Coffee Bean」をベースに、新たな振動板を採用した1DDイヤホンです。
価格は約2,300円と、手軽に試せるエントリーモデルです。
今回は、「DC02」を実際に使用し、同価格帯の1DDイヤホンと比較しながら詳しくレビューしていきます。
パッケージ
パッケージはコンパクトで、白背景にイヤホンを描いたシンプルなデザインです。
パッケージカバーを開けると、イヤホン本体が収められています。
底部に付属のアクセサリーが収納されています。
アクセサリー
セット内容
- イヤーピース:シリコンタイプ S/M/Lサイズ
- ケーブル:マイク付きケーブル、3.5mm4極Lプラグ、0.78mmTFZタイプコネクタ
- 説明書
サンプルはマイク付きケーブルなので4極プラグですが、購入時にマイクなしを選択すると、3極プラグ仕様になります。
イヤホン
ビルド
亜鉛合金のフェイスプレートは、モデル名とロゴのみのシンプルなデザインです。
メッキ加工されたシルバーはさらりとした肌触りで、指紋が付きにくく、非常に良い質感です。
また、別カラーのブラックは酸化フロスト加工が施されており、耐久性が高いようです。
重量は片側6.8gで、同じ樹脂製シェルのイヤホンと比較して若干重めです。
金属製ノズルの口径は5.7mmで、標準的なサイズとなっています。
また、シェルの端部に盛り上がりを持たせたデザインによって、耳へのフィット感が向上しています。
その優れた装着感のおかげで、長時間使用しても疲れや耳に痛みを感じることはありませんでした。
さらに、遮音性も高く、音漏れもほとんど気になりません。
フェイスプレート以外の形状は、BC01 PROと同じ仕様ですね。
スペック
ドライバー
10mm振動板の素材には、PUとPETが採用されています。
仕様・周波数特性
ドライバー | 10mm Dynamic Driver |
インピーダンス | 20Ω±2Ω |
感度 | 103dB±3dB |
周波数帯域 | 20Hz – 20kHz |
サウンド
使用環境
- アンプ :TOPPING L30
- DAC :TOPPING E30
- ケーブル :付属ケーブル
- イヤーピース:付属イヤーピース
- エージング :10時間
音質
低音寄りのウォームサウンドです。
前回レビューした「CCZ BC01 PRO」に似た音質の傾向があり、同じダイナミックドライバーを使用しているのではないかと思わせる部分もあります。
高音域
高音域は控えめでおとなしい印象です。
周波数特性を見るとドンシャリ傾向に見えますが、実際には激しさを感じません。
明瞭感はあまり感じられず、楽曲が暗くならないための補助的な役割を果たしているように思えます。
中音域
中音域は低音域に覆いかぶされているイメージで、解像度感が物足りません。
分離感も弱く、音が曖昧に感じられる場面があります。
ボーカルは隠れることなく適度に存在感を保っていますが、前に出てくることもありません。
低音域
低音域は柔らかく、ふくよかで豊かです。
ミッドベースの押し出し感やサブベースの深さもしっかりと表現されています。
楽曲によっては低音が少しボワつくこともありますが、気になるほどではありません。
定位・音場
定位感は特に問題はありません。
音場の広さは控えめで、及第点といった印象です。
低音を重視する楽曲には相性が良いのはもちろんですが、どの楽曲ジャンルでも対応できると思います。
イヤーピース・ケーブル・アンプ
アンプを通さなくても十分に鳴らせるイヤホンです。
スマホだけでも迫力のある音質を楽しめます。
また、リケーブルとイヤーピースの交換を推奨します。
イヤーピースは、高音域を強調するタイプ、リケーブルは高純度銅の線材を採用したケーブルと相性が良いと思います。
比較
同価格帯の1DD機と比較します。
モデル | ブランド | ドライバー | 対応コネクタ | 重さ | Amazon価格 |
DC02 | CCZ | 10mm-PU+PET | TFZ | 6.8g | ¥2,300 |
ORCA | TRN | 10mm-LCP | QDC | 9.5g | ¥2,150 |
EDX Lite | KZ | 10mm | QDC | 3.5g | ¥1,100 |
TRN ORCA
DC02は、厚みのあるサウンドが特徴で、力強さと迫力を感じられるチューニングが施されています。
一方、ORCAは音場の広さや解像度で優れています。
スッキリとしたチューニングで、余計な音を削ぎ落とした印象を与えます。
KZ EDX Lite
ORCAとの比較時と似た感想を持ちましたが、
EDX Liteは高音域とサブベースが強調されており、ドンシャリ傾向のサウンドが特徴です。
基本的にORCA比較時と同様の感想になります。
低音の豊かさや中音域の厚みを重視する方にはDC02がおすすめです。一方、繊細でクリアなサウンドを求める方には、ORCAやEDX Liteが適しているでしょう。
総評
DC02は、力強い低音と温かみのあるサウンドが特徴です。
解像度感や分離感に関しては、物足りなさを感じる部分もあります。
しかし、エントリークラスの中でも、さらに低価格なモデルであることを考慮すれば、十分なパフォーマンスがあると思います。
「音をよりクリアに聴かせる」ことよりも、「音楽を楽しく聴かせる」ことを考えたイヤホンだと言えると思います。
低音が好きで手軽に使えるイヤホンが欲しい方におススメです。
販売情報
DC02は、AmazonとKeepHIFIで約2300円から購入できます。
カラーはブラックとシルバーの2色展開しており、マイクの有無を選択することができます。
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