KZから新作イヤホン「EDC PRO」が発売されました。
EDCの後継機であるEDC PROは、約14ドルというエントリーモデルの中でも特に安価なモデルとなっています。
前作のEDCと同様に、価格を超える音質なのか、EDC PROをレビューしていきます。
さぁ、見ていきましょう。
パッケージ
パッケージは、エントリーモデル用の新しいケースですね。
今後は、パッケージカバーをスライドして開けるタイプではなく、このようなケースが主流になるのでしょうね。
プラスチックのトレイに内容物がごっそり詰め込まれていました。
EDC PROに限らず、最近のイヤホンは付属品同様に本体も袋に入っていることが多いのですが、個人的にはスポンジの型に収められている方が好きです。
開封時のワクワク感や、丁寧に扱われているという印象があり、満足度が高いです。
では、全て広げてみていきましょう。
アクセサリー
セット内容
- イヤーピース: S/M/Lサイズ
- ケーブル:3.5mmL字プラグ、0.75mm2pin(B-type)コネクタ
- 保証書
いつものようにシンプルな付属品です。
ケーブルのコネクタは、ZSTXなどと同じB-typeの規格を採用しています。
イヤホン
ビルド
デザインは非常にシンプルで、樹脂製のフェイスプレートの内側にシートが貼られています。
某ゲームに登場するモンスターに似ているので、このデザインが気に入っています。
価格が安いモデルですが、そこはKZ、作りもしっかりしています。
ソケットは0.75mmの2Pinとなっています。
ノズル径5.6mm、ステム径4.8mmと標準的なサイズですが、ステムが短くなっています。
樹脂製のシェルは小さく、片側3.7gと軽量で、装着感は良好です。
スペック
ドライバー | 10mm Dynamic Driver |
感度 | 108dB |
インピーダンス | 23.5Ω |
周波数帯域 | 20Hz – 40kHz |
新世代の内部磁気ダイナミックドライバーを採用しています。
公表はありませんでしたが、恐らくドライバーサイズは10mmかと思われます。
サウンド
使用環境
- アンプ :TOPPING L30
- DAC :TOPPING E30(AK4493)
- ケーブル :付属ケーブル
- イヤーピース:付属イヤーピースMサイズ
- エージング :10時間
音質
綺麗に鳴らしてくるKZだ!と、そんな第一印象でした。
ハーマンターゲットを狙ったようなチューニングです。
高音域
高音域がとても良く、伸びやかで繊細な表現が魅力です。
ギラギラとした刺さりやすい高音ではなく、明るく自然なサウンドが特徴です。
味付けが控えめで、音がスムーズに繋がり、心地よいリスニングができます。
中音域
ダイレクトなサウンドで、KZ従来の作られたような音色ではなく、楽器の音色が自然に聴こえます。
ただし、若干解像度が不足しているため、細かいニュアンスまでは捉えきれていないように感じます。
また、音場がやや狭く、閉塞感があるように聞こえる場面もあります。
ボーカルは、どんな曲でもこなす万能さがあるものの、感情表現がやや不足しているように感じられます。
低音域
低音は、ボワつき感が少なく、キレのある締まったサウンドです。
しっかりと下から鳴り響くため、迫力のある音が楽しめます。
定位・音場
定位感は良好です。
音場はやや狭い~普通。
音源が近く感じ、左右に若干の広がりがあります。
アンプ・ケーブル・イヤーピース
前作のEDCはリケーブルに対応していませんでしたが、EDC PROからリケーブルが可能になりました。
対応コネクタはZSTXと同じ0.75mm 2Pin B-typeです。
しかし、このコネクタのケーブルはあまり流通しておらず、入手が難しい。
0.78mmのケーブルは装着できますが、Pinの穴径が緩くなるかもしれません。
ですが、0.75mmのケーブルが手に入りにくい現状なので、0.78mm2Pinでガンガンリケーブルしちゃいます。
また、ノズルが短いので、イヤーピースの軸のサイズを選ぶかもしれません。
とりあえず困ったときのTRI 角笛とokcsc T3を組合わせて使っています。
スマホでも十分に鳴らせる扱いやすいイヤホンで、アンプを必要としませんでした。
総評
KZ製品が特徴とするドンシャリサウンドから一線を画し、より万人受けするチューニングに仕上がっています。
若干の足りない部分は見受けられますが、この価格では十分すぎるほどの音質と言えるでしょう。
コストパフォーマンスの高さは抜群で、手軽に高音質な音楽を楽しみたい方におすすめです。
販売情報
EDC PROは公式ストアにて12ドル(約1800円)にて販売中です。
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