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HIDIZS有線イヤホンレビュー

HIDIZS MP145 PRO レビュー:クリアで透明感のある響き。平面ドライバーが描き出す理想のサウンドステージ。

HIDIZSは2026年3月5日より、最新平面駆動型イヤホン「MP145 PRO」のクラウドファンディングを開始しました。

本機には14.5mm超精密ナノグレード平面振動板が採用されており、透明感のあるサウンド、コントロールされた低音、色付けを最小限に抑えた豊かな中音域を両立しています。
そして、卓越した高域の伸びが特徴で、これらにより、さらに広く広がりのあるサウンドステージを実現しています。

Kickstarterでの早期支援価格(Early Bird)は169ドル、日本円で約27,000円という設定です。今回は実機を用いて、他モデルとの比較も交えながら詳細にレビューしていきます。

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パッケージ

厚みのある外箱は、HIDIZSらしい高級感があるパッケージデザインとなっています。

パッケージカバーを外すと、まずイヤホン本体が収められています。
その下層にはイヤーピース一式、さらに最下段にはイヤホンケースが重ねて収納されており、輸送時のダメージの心配がない堅牢で丁寧な梱包です。

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アクセサリー

セット内容

  1. イヤホンケース
  2. イヤーピース(ボーカルタイプ):S/M/Lサイズ
  3. イヤーピース(ベースタイプ):S/M/Lサイズ
  4. イヤーピース(バランスタイプ):S/M/Lサイズ
  5. イヤーピース(Sea Anemone):S/M/Lサイズ
  6. ケーブル(0.78mm 2Pinコネクタ):3.5mm/4.4mmマルチプラグ交換式
  7. チューニングフィルターノズル ×2
  8. 説明書など

イヤホン

ビルド

MP145 PROはクジラがモチーフとなっており、他メーカーにはない独創的なデザインです。
アルミ製の筐体は片側約10gと、金属製イヤホンとしては平均的ですが、一般的な樹脂製イヤホンに比べると重量があります。
ハウジングは厚みがありサイズも大きめですが、ビルドクオリティは非常に高く、細部までしっかりと作り込まれています。
ソケットは0.78mm 2Pinタイプを採用していますが、極性の判別(差し込む向き)については少し戸惑うかもしれません。

ノズル径は6mmと平均的なサイズです。
そのサイズ感に対して装着感は良好で、耳全体にフィットするため長時間の使用でも痛みが出ることはありませんでした。
フィット感の良い大型筐体ということもあり、外部からの遮音性はかなり高くなっています。

ただし、やはりその大きさから「耳に大きなものを乗せている」という感覚は拭えず、人によっては異物感を強く抱く可能性があります。
また、厚みがあるため耳からはみ出す形となり、寝ホンで使うのは現実的ではありません。

ドライバーユニット

ドライバーユニットについても、公式の情報をベースにその特徴をまとめました。

  • 14.5mm超精密ナノグレード平面振動板
    ・銅含有量を30%増量した最新設計を採用。
    ・これによりレスポンスと解像度が大幅に向上し、全帯域でクリアかつ、深みとリアリズムのある生き生きとした音楽を表現します。
  • 1テスラ完全対称磁気回路
    ・7+7アレイN54Hマグネットを継承し、磁気効率の最適化で磁束密度が40%向上。
    ・音の立ち上がり(過渡応答)やダイナミックレンジが劇的に改善され、圧倒的な没入感と、全帯域における精緻な再現力を実現しました。

周波数特性

(※クリック・タップで拡大できます)

周波数特性のグラフを測定すると、Harman 2019 In-Ear Targetに近い特性であることがわかりました。
HIDIZSの過去モデルにおいても同様の傾向が見られ、本機もそのチューニングに準拠している印象です。
また、左右の音響特性も揃っており、HIDIZSの製造管理の高さが示されています。

音質

使用環境

アンプTOPPING L30
DACTOPPING E30
ケーブル付属ケーブル(SE接続)
イヤーピースSea Anemone
チューニングフィルターノズルバランスタイプ
エージング50時間

音質評価

非常にバランスの取れた、寒色寄りの音質で味付けは少ないです。
各音域が均等に出力され、音が混ざることなく鮮明に鳴り分けています。
ただし、低域のキックや高域の煌びやかさもしっかりと主張があるため、モニターライクな味気なさを感じることはありません。

高音域:伸びがあり、よく通る透明感

透き通るような質感の高音域で、わずかに硬めの印象を受けます。
特筆すべきは、これほど伸びやかでありながら、刺さりやキツさが一切ない点です。
大型平面ドライバーのポテンシャルを活かしつつ、非常に緻密なチューニングが施されていることが伝わります。

中音域:抜けが良く開放的、卓越したボーカル表現

解像度が高く、一つ一つの音が明確に分離して聴こえます。
特に女性ボーカルの表現力は一級品です。
一歩前に定位する歌声は、「息づかいまで聴こえるほどリアル」……とまでは言いませんが、非常に感情豊かで素晴らしい仕上がりです。

低音域:深く弾力のあるレスポンス

一聴すると軽やかに感じられますが、必要な場面で深く弾力のある低音がズシッと底面を支えます。
中高音域の解像度を邪魔することがなく、全体のクリアさを保ちながら、楽曲の土台をしっかりと構築しています。

定位・音場

音場が非常に広大です。
特に前後左右180度への広がりが強く、音が頭の後ろまで回り込むような独特の没入感があります。
定位感も安定しており、この広い音場の中でも音の位置を見失うことはありません。

まとめ

全体として非常にクリアで聴きやすく、音がぼやけることなく高い解像度を維持しています。
平面駆動ドライバー最大のメリットを余すことなく活かせていると感じました。
音場の広さも印象的で、これほど広大でありながら音像を見失うことがない点は、「PRO」の名に恥じない見事なチューニングです。
HIDIZSが頑なにハーマン-2019ターゲットに準拠し続ける理由は、この「音場の広さ」を追求するためなのか、と考察しました。

MP145 PROに合う音楽ジャンルは幅広く、ポップスやアニソン、現代的な打ち込み系の楽曲とは非常に相性が良いです。
特に女性ボーカルのバラードや落ち着いた楽曲においては、このイヤホンの独擅場と言っても過言ではありません。
また、その広大な音場を活かしたジャズやクラシックなどのオーケストラ音源も、心地よく聴かせてくれます。

もちろん、不得意なジャンルも存在します。
非常に激しいロックや、重低音の質量を重視するEDMなど、低音域の迫力を楽しむ音楽であれば、他のイヤホンを選択したほうが無難かもしれません。

周辺機器

DAP・アンプ

HIDIZS AP80 PRO MAX
HIDIZSのDAP「AP80 PRO MAX」とMP145 PROを組み合わせて使用してみます。
MP145 PROは平面駆動型イヤホンの中でもかなり鳴らしやすい部類に入ります。
AP80 PRO MAX単独での接続で十分に音量が確保でき、バランス接続でボリュームは35/100ほどで十分でした。
音質はキレのあるクリアな質感で、MP145 PROとの相性は抜群です。
AP80 PRO MAXとMP145 PROで構築するリスニング環境は、理想的な組み合わせだと思います。

HIDIZS S8 Pro Robin
続いて、HIDIZSのスティック型DAC「S8 Pro Robin」と組み合わせます。
スマートフォンをプレイヤーとし、S8 Pro Robinを介してMP145 PROに接続しました。
S8 Pro Robinには十分なパワーがあり、バランス接続でスマートフォンの音量は20〜30%で十分です。
音の広がりは少し平面的になりますが、スマートフォン直挿しに比べて低音の迫力が増し、臨場感が生まれます。
高価な据え置きアンプなどを用意しなくても、スマートフォンとS8 Pro Robinの組み合わせだけでMP145 PROの高音質を十分に楽しむことが可能です。

ケーブル・イヤーピース

付属の4芯編組ケーブルは、線材に高純度6N銀メッキOCC(単結晶銅)を採用しています。
プラグ部分は3.5mmプラグと4.4mmプラグを自由に切り替えられる交換式となっており、SE(シングルエンド)接続とバランス接続をユーザーの再生環境に合わせて選択することが可能です。

付属イヤーピースは全部で4種類です。
標準的なシリコンタイプとして「ボーカル」「ベース」「バランス」の3種類が同梱されています。
また、ET01 Sea Anemoneも付属しています。
リキッドシリコン素材が採用されたイヤーピースで、快適な装着感となっています。
単品で購入すると3,000円ほどするので非常にお得です。

ケーブルやイヤーピースについては、他メーカーでわざわざアップグレード製品を買い足す必要はないと感じます。
もちろん、音のバリエーションを楽しみたい場合や、自分の耳に合う形状がある場合は別ですが、中途半端に安価な製品を購入するくらいであれば、最初から付いている付属品の方が高品質です。

チューニングフィルターノズル

MP145 PROには、本体装着済みのものを含め計3種類の交換用ノズルが付属しています。
内部フィルターの構造が異なり、それぞれのノズルで音質に変化を与えます。
ただし、周波数特性グラフを見ると大きな差はないようです。
楽曲や好みに合わせた「最後のスパイス」程度の味付けと捉えるのが正解でしょう。
また、万が一ノズルを紛失したり、フィルターが目詰まりしたりした際のスペアパーツとしても重宝します。

比較

今回はMP145 PROと、手持ちの平面駆動型イヤホン数機種を比較します。
各機種の周波数特性と、実際に聴き比べた際の簡単なインプレッションをまとめました。

HIDIZS MP143 Salt

MP145 PROと比較すると、より低域の厚みとウォームさを感じさせる、落ち着いたチューニングです。
解像度や音場の広さにおいては、やはり後発のMP145 PROに分があるという印象を受けます。
装着感に大きな差はありませんが、MP143の方が筐体が薄く設計されています。

7HZ Timeless II

MP143と同様に、本機(MP145 PRO)との間には「寒色系」と「暖色系」という明確な音質傾向の違いを感じます。
Timeless IIは、どちらかと言えば前述のMP143 Saltに近い、音の厚みを重視したキャラクターのイヤホンだと言えます。

KZ PR2

大型ハウジングの影響か、あるいはドライバー自体の技術差によるものか、音の響きの質そのものが大きく異なります。 開半放型であるPR2と比較しても、音場の広さにおいてはMP145 PROが圧倒的です。

価格差を考慮すると比較すること自体が酷ですが、高域の余韻や伸び、中音域の滑らかさ、そして低音の重厚感に至るまで、あらゆる面で段違いの差があり、明確にMP145 PROに軍配が上がります。

MOONDROP STELLARIS

今回比較したモデルの中では、音の傾向としてSTELLARISが最も近い印象を受けます。
しかし、両モデルを直接比較すると、完成度の面ではMP145 PROが勝っているのは間違いありません。

イメージとしては、STELLARISの長所である「美麗な中高域」を活かしつつ、不足していた「中域の厚み」を補い、さらに10kHz付近の耳に刺さるキツさを丁寧に取り除いたような仕上がりです。
もし、STELLARISのチューニングが完璧に突き詰められていたならば、まさにこのMP145 PROのような音質に到達していたかもしれません。

総評

HIDIZS MP145 PROは、これまで培われた技術を結実させ、平面駆動型ドライバーのポテンシャルを最大限に引き出したモデルです。

最大の魅力は、圧倒的な開放感をもたらす広大な音場と、全帯域にわたる極めて高い解像度の両立にあります。
特に中高域の透明感は際立っており、女性ボーカルの艶やかな表現力は、素晴らしい仕上がりです。

大柄な筐体ゆえに装着感や使用シーンを選ぶ側面はありますが、それらを補って余りある「音の響き」がこのモデルには詰まっています。
HIDIZSの高い技術力とチューニングが高い次元で融合したMP145 PROは、まさに「PRO」の名に相応しい、リファレンスとなり得る一本です。

販売情報

HIDIZS MP145 PROは、2026年3月5日よりKickstarterにてクラウドファンディングを開始。
通常価格は209ドルとなっていますが、早期割引プランが用意されています。

限定スーパーアーリーバード

  • MP145 PRO:159ドル
  • MP145 PRO + AP80 PRO MAX:338ドル

アーリーバード

  • MP145 PRO:169ドル

限定スペシャルエディション

  • チタン合金スペシャルエディション:299ドル(世界限定299台)

最新DAP「AP80 PRO MAX」、スティック型DAC「S8 Pro」とのセット販売もあり、単品で購入するよりもお得な価格設定になっています。

ぜひKickstarterのプロジェクトページをチェックしてみてください。

Kickstarter

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HIDIZS公式ページ

HIDIZS MP145 PRO 14.5mm Ultra-Precision Nano-Grade Planar HiFi IEMs
MP145 PRO 14.5mm Ultra-Precision Nano-Grade Planar HiFi IEMs. A Must-have for Music & Nature Conservation Lovers

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