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Tin HiFi有線イヤホンレビュー

TinHiFi 『C3 MKII』レビュー。お手本通りの暖色系イヤホンに今の技術とトレンドを。

TinHiFiの最新モデル「C3 MKII」は、T3 Plusの系譜を受け継ぎ、C3の後継機として登場しました。
新採用のLCPダイアフラムによって、音の細かなディテールがより豊かに表現され、クリアなサウンドへと進化しています。
さらに軽量化もされており、価格は約6000円です。
今回はTinHiFi C3 MKIIを詳しくレビューしていきます。

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パッケージ

C3 MKIIのパッケージは、白い背景に黒のロゴと文字だけで、非常にシンプルなデザインです。

パッケージを開封すると、イヤホンケースが入っています。
その中に、イヤホン本体や付属のアクセサリー類が同梱されています。

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アクセサリー

セット内容

  1. イヤホンケース
  2. イヤーピース:S/M×2/Lサイズ (Mサイズのひとつはイヤホン本体に装着済)
  3. ケーブル:3.5mm3極プラグ、0.78mm2Pinコネクタ
  4. ノズル用ダストフィルター
  5. 説明書など

C3 MKIIを使用するうえで必要な付属品は一通り揃っており、ケーブルの線材は銀メッキOFC線が採用されています。

イヤホン

ビルド

フェイスプレートは断層構造になっており、下地の上にロゴと星の輝きがデザインされており、まるで浮かび上がっているかのような立体感があります。
2Pinソケットはフラットに埋め込まれています。
重量は片側4.3gと軽量で、ビルドクオリティはさすがのTinHiFi、高い完成度です。

シェルはC3やT3 Plusと同様、人間工学に基づいた形状となっており、まるでカスタム機のようです。
ノズル口径は6.2mmと標準的です。
素晴らしい装着感で、耳全体にしっかりとフィットします。
ノズルが耳の中で当たって痛くなることはなく、軽量なため長時間でも快適に使用できました。

スペック

周波数特性
仕様
引用元:TINHIFI公式

ダイナミックドライバーは、10mmのLCPダイアフラムが採用されています。
新たな

サウンド

使用環境

  1. アンプ    :TOPPING L30
  2. DAC      :TOPPING E30
  3. ケーブル   :付属ケーブル
  4. イヤーピース :付属イヤーピース
  5. エージング時間:20時間

音質

暖かみのある、暖色系ド真ん中の音です。
低音域が強いのがC3 MKIIの特徴だと思います。

高音域

高音域は控えめで、アタック感や明瞭感はあまり感じられません。
これは暖色系の音の特徴をそのまま反映した、典型的な高音域という印象です。
柔らかく優しい音ですが、楽曲全体がやや暗く感じられます。

中音域

中音域には厚みがあり、滑らかな音質です。
音の抜け感は上々で、暖色系イヤホンにありがちなこもりはあまり感じられません。
音の輪郭がハッキリしていて、解像度も十分に保たれています。
ただし、音数が多くなったり、音圧が強い音源では、分離感が不足して音が潰れてしまうことがあります。

ボーカルは近くに感じられ、男女問わず上手です。

低音域

低音域はしっかりと押し出してくるため、かなりの圧を感じます。
キックは「ズドン」と鳴り、迫力があります。
余韻を含んだ低音も心地よい。
この低音域が、中音域の厚みや高音域の明瞭感の足りなさにつながっていると感じます。

定位・音場

音場が広く、特に奥行き方向に感じられるため、立体感があります。
定位も問題ありません。


歪んだギターは音が潰れがちで、激しいロックとの相性はあまり良くありません。
また、音圧が強い音源、俗に言う「海苔波形」の楽曲にはかなり苦手な印象です。
音数が少ない楽曲とは相性が良く、ポップスやアニソン、ジャズには強い印象を受けます。

イヤーピース・ケーブル・アンプ

公式ページや販売ページには抵抗値や感度の記載は見当たりませんでしたが、C3 MKIIはスマホでも問題なく鳴らせるイヤホンです。
ドングルDACを使用すれば、十分に駆動できると思います。

イヤーピースは要交換。
基本的には、暖色系の音に合うイヤーピースを組み合わせてあげるのがいいと思います。
付属ケーブルでも特に問題はありませんが、明瞭度を高めたい場合は、高純度の銀メッキ線が使用されているケーブルに交換するのがおススメです。

比較

筆者が愛している同ブランドのT3 Plusと比較します。

フォルムに関しては、大きな違いは見られませんでした。
ノズルの素材が樹脂かアルミかという点と、フィルターが異なるようです。


モデル 発売年 振動版 筐体素材 重さ 価格
C3 MKII 2025年 10mm LCP(新世代) 樹脂 4.3g ¥5,812
T3 Plus 2022年 10mm LCP 樹脂 4.5g ¥8,062

※価格は2025年4月5日、GoodSound Audio Storeにて確認したものです。

3年前に発売されたT3 Plusから、10mmのLCPダイアフラムが新しく改良されています。
また、強力なデュアル磁気回路の採用により、駆動力・レスポンス・音の正確性が大幅に向上しているとのことです。
T3 Plusと比べて、実際にどのような変化があるのでしょうか?


音域の量感は、各モデルの特性通りに表れています。
低音域はC3 MKIIの方がしっかり出ており、迫力を感じます。
高音域は明瞭度が高いですが、若干の粗さも感じられます。
中音域に関しては、T3 Plusは見通しが良くスッキリとした印象、C3 MKIIは厚みと滑らかさがあります。
ボーカルはT3 Plusがハッキリと聴こえますが、C3 MKIIは艶のある声で綺麗です。


どちらも暖色系の音ではありますが、「暖色系」という一言では片付けられないほど、明確な個性の違いがあります。
どちらも優れたモデルで明確な優劣はありませんが、低音の効いたサウンドが好みであればC3 MKII、ボーカルのクリアさや見通しの良さを重視するならT3 Plusがおすすめです。
抽象的な表現になりますが、T3 Plusは「日本人が好みそうな音」、C3 MKIIは「アメリカ人が好みそうな音」という印象です。

総評

低音域が強めな暖色系イヤホンですが、ディテールがしっかり感じられるのがポイントです。
安価な暖色系イヤホンの中には、解像度の低さから音が眠くならないように無理に高音を強調し、結果として音が粗くなってしまう悪循環に陥るモデルもあります。
C3 MKIIは、新しいダイナミックドライバーの恩恵なのか、解像度をしっかりと保てるので、この絶妙なチューニングができたのだと思います。
完成度の高いイヤホンです。

もちろん弱点もありますが、5,000円台で手に入る暖色系イヤホンとしては、間違いなくおススメできる一本です。

販売情報

TinHiFi C3 MKIIは、GoodSound Audio Storeにて約5,800円で販売されています。
他の販売サイトやAliExpress内のストアでも、群を抜いて安くなっています。
購入の際はGoodSound Audio Storeがおススメです。

今回比較したモデル、T3 Plusもおススメ。
3年前のイヤホンですが、暖色系の音がどういうものかを知るには最適なモデルだと思っています。
もちろん、3年経った今でも、sat03は現役で使い続けています。

コメント

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