HIDIZS『ST2 PRO Nebula』レビュー。 | Sat03 Labs
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HIDIZS有線イヤホンレビュー

HIDIZS『ST2 PRO Nebula』レビュー。

2024年12月20日、HIDIZSは新作イヤホン「ST2 PRO Nebula」のクラウドファンディングをKickstarterにて開始しました。
このイヤホンの最大の特徴は、USB-C DSP ケーブルを採用している点です。
これにより、スマートフォンやパソコンなどのデバイスと接続するだけで、高音質な音楽再生が楽しめます。
クラウドファンディングでは、39ドルからの支援でリターンを受け取ることが可能です。
今回、リリースに先駆けて「ST2 PRO Nebula」を試聴する機会をいただきましたので、詳しくレビューしていきます。

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パッケージ

HIDIZSらしい高級感のある黒色のパッケージデザインとなっています。
裏面には、製品の仕様が詳しく記載されています。

パッケージを開けると、イヤホン本体がしっかりと収納されています。
さらに、その中には付属品が入ったケースも同梱されているので、すべて取り出して確認してみます。

アクセサリー

セット内容

  1. USB-C DSP ケーブル:USB Type-C、0.78mm2Pinコネクタ
  2. USB-C to USB-A 変換アダプター
  3. イヤーピース S/M/Lサイズ
  4. イヤホンケース
  5. 説明書等
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イヤホン

ビルド

金色に輝くアルミ製のフェイスプレートには、HIDIZSのロゴが刻印されており、高級感あふれるデザインとなっています。
シェルはスモークがかった深みのある樹脂製で、上品さが感じられます。
重量は片側3.6gと比較的軽量です。
また、2Pinソケットはフラットに埋め込まれています。

ノズル径は5.9mmで、標準的なサイズです。
装着感は非常に良好で、耳全体にしっかりとフィットし、優れた遮音性を発揮します。
また、軽量なので、長時間の使用でも疲れや耳の痛みを感じることはありませんでした。

スペック

ダイナミックドライバー

ST2 PRO Nebulaのダイナミックドライバーには、PUとPEEKを組み合わせた10mmの複合振動板が採用されています。

周波数特性
引用元:https://www.hidizs.net/products/hidizs-st2-nebula-2-in-1-high-performance-dac-usb-c-hifi-digital-in-ear-earphones

H-2019ターゲットカーブに準拠した、バランスの取れたパワフルなサウンドにチューニングされています。

仕様
ドライバー 10mm Dynamic driver
インピーダンス 32Ω
感度 108dB
周波数帯域 20Hz – 40kHz
スクロールできます

USB-C DSP ケーブル

USB-C DSP ケーブルの線材には、高純度無酸素銅を使用しています。
外装は繊維素材で覆われており、柔らかくクセが付きにくいため、取り回しが良好です。
さらに、タッチノイズはほとんど感じられず、快適に使用できました。
コネクタには2Pinが採用しており、さまざまな2Pin対応イヤホンと組み合わせて使用可能です。

ケーブルにはマイクが内蔵されており、通話テストを実施したところ、クリアな音質で会話することができました。
Web会議やオンラインゲームなど、様々なシーンで快適なコミュニケーションが可能です。
USB Type-Cコネクタを採用していますが、付属のアダプターを使用することで、デスクトップパソコンなどのデバイスでも接続可能です。
OSはAndroidをはじめ、iOSやWindowsにも対応しています。
これにより、場所やシーンを問わず「ST2 PRO Nebula」を使用できます。

ST2 PRO Nebulaは、DACチップに「ES9281AC PRO」が搭載されています。
これにより、PCM 32bit/384kHzやDSD128までの音源をネイティブ再生できるほか、MQAにも対応しています。
アンプは不要で、USB-C DSP ケーブル1本で手軽にST2 PRO Nebulaで迫力のあるハイレゾサウンドを楽しめます。

出力電力 70mW+70mW@32Ω
THD+N 0.0012%
S/N 比 118dB
DNR 122dB
スクロールできます

サウンド

使用環境

  1. デバイス  :Google Pixel 7a
  2. アプリ   :Amazon Music
  3. イコライザー:OFF
  4. イヤーピース:付属イヤーピース
  5. エージング :30時間

音質

軽快な中高音域と、前に出てくるミッドベースが特徴で、H-2019ターゲットカーブらしい弱ドンシャリ傾向のサウンドに仕上がっています。
ただし、PCやスマートフォン、再生アプリによって音質に変化が見られました。
特にPCでは低音域が強調される傾向がありました。
また、どのデバイスでもノイズは確認されませんでした。

高音域

高音は控えめながらも輪郭がはっきりしており、華やかさを感じさせる高音域です。
軽やかでクリアな音質が中低音域との分離を保ちつつ、控えめながらもしっかりと存在感を放っています。
ただし、シンバルなどの金属音が大きく強調されると、若干シャリつきが感じられる場合があります。

中音域

柔らかく滑らかな中音域が特徴です。
高音域から低音域へのつながりが美しく、自然なサウンドが耳に馴染みやすく、聴き心地の良い仕上がりとなっています。
ただし、音数が多いと若干のこもりが感じられ、音の細部が掴みにくくなる一面もあります。

ボーカルは若干距離がありますが、伴奏に埋もれることはありません。
男女ともに自然で聴きやすくなっています。

低音域

低音域は量感が豊かで、特にミッドベースの押し出し感が強く、力強さを感じさせます。
柔らかい音質に加え、余韻も豊かでありながらも、ボワつきを感じさせないのも特徴です。
中高音域に対して低音が強調されている印象がありますが、全体のバランスを崩すことはなく、重厚な低音が楽曲をしっかりと支えています。
ただし、控えめな高音と豊かな低音の組み合わせにより、楽曲全体が若干暗いトーンになっているようにも感じられます。

定位・音場

音場は広めで、特に上下方向に広がりが感じられます。
音像と距離感があり、スピーカーで聴いているような響き方です。
また、定位感に問題はありません。

他イヤホンとUSB-C DSP ケーブルの組み合わせ

USB-C DSPケーブルと手持ちのイヤホンを組み合わせて試してみました。
2Pinタイプはイヤホンに付属していますが、MMCXコネクタのタイプは別売りです。
今回は、両コネクタのケーブルを使用して、それぞれ2機種ずつ試してみます。

vs. Hidizs 「MP143 Salt」

まずは、同ブランドの14.3mm平面駆動ドライバーを搭載したMP143 Saltです。
平面駆動型イヤホンを十分に鳴らしきるには、ある程度の駆動力が求められますが、USB-C DSPケーブルを使用することで、しっかりとその性能を引き出すことができます。
アンプ使用時と同じように、低音域がしっかりと前に出てきて、MP143 Saltのポテンシャルを存分に発揮させることができました。

vs. Truthear 「NOVA」

ハイブリッド型イヤホンNOVAと組み合わせて試してみました。
1DD+4BAの構成ですが、解像度を損なうことなく、クリアで美しい音が鳴ります。
情報量も十分で、NOVAとの相性がとても良いと感じました。
さまざまなイヤホンと試してみないと分からなかった点ですが、ES9281AC PROのチップは、カチッとした中高音域を再生できることが分かりました。

vs. SHURE 「SE215」

多くの人が所持しているであろうSE215で試してみました。
こんなに良い音がだったかな?と、思うほどで、中低音域がズンズンと前に出てきます。
また、ゲームをプレイする方にもおすすめです。
マイクも搭載されているので、通話しながらゲームを楽しむことができると思います。

vs. Maestraudio 「MA910SR U149ver.」

正直に言うと、MMCXタイプのイヤホンは2つしか持っていません。
そのため、SE215ともう1つのMA910SR U149ver.を組み合わせて試してみました。
聴いてみて感じたのは、中高音域を綺麗に鳴らすケーブルなのは間違いなさそうです。
このイヤホンは、ボーカルにフォーカスを当てたチューニングが施されていますが、USB-C DSPケーブルとの組み合わせでは、特に女性ボーカルが綺麗に聴こえます。
具体的には、透明感があり、声の伸びが美しく響きます。

まとめ

今回、USB-C DSPケーブルをさまざまなイヤホンと組み合わせて分かったのは、中途半端なドングルDACは必要ないということです。
平面駆動型やハイブリッド型を十分に鳴らしきるパワーがあり、さらに中高音域を美しく鳴らす音質も兼ね備えています。
セットに付属しているイヤホン以外でも、その性能を発揮してくれる、汎用性の高いUSB-C DSPケーブルでした。

総評

音楽もゲームも映画も、「ST2 PRO Nebula」1本だけで十分です。
力強く迫力のある音質で、どんな音楽ジャンルでも楽しむことができ、幅広いコンテンツに対応します。
USB-C DSPケーブル1本でDACとアンプが揃ってしまいます。
また、ワイヤレスイヤホンのような遅延も発生せず、ドングルDAC使用時のケーブルの煩わしさもなく、手軽に使用できます。
「ST2 PRO Nebula」をおススメします。
スマホで音楽を聴いたりゲームを楽しんでいる方には、特にぴったりのイヤホンです。
もちろん、USB-C DSPケーブルは手持ちのイヤホンと組み合わせても楽しめます。

販売情報

日本時間の12月20日より、KickstarterでST2 PRO Nebulaのクラウドファンディングが開始されました。
本体カラーは、今回レビューしたブラックに加え、ホワイトも用意されています。
さらに、イヤホンだけでなく、USB-C DSPケーブル(2Pin/MMCX)単体での支援も可能です。

ST2 PRO Nebula
(2Pin)
スーパーアーリーバード 39ドル 限定500個
アーリーバード 49ドル 限定300個
Kickstarter価格 59ドル
USB-C DSP ケーブル
(2Pin/MMCX)
アーリーバード 36ドル
限定300個
Kickstarter価格 49ドル
スクロールできます

Kickstarter

Just a moment...

HIDIZS公式

HIDIZS ST2 PRO Nebula 2-in-1 High-Performance DAC & USB-C HiFi Digital In-ear Earphones

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